これから小説バトンが始まります。

メタのメンバーで物語を繋いでいきます。ルールは一つ。小説形式でバトンを繋ぐこと。

開催にあたっては、私自身が生まれてこのかた、まともに文章を書いた記憶がない、と同時に、避けてきた、という背景があります。受験は理数系科目で小論文を回避し、入社試験のエントリーシートなどとは全く縁がない人生を選択して歩んできました。誰かに何かを伝えよう、とか、誰かの評価を気にして書くと、矛盾が気になり始め、実際はそんなこと思ってないよね、とか、最終的にはかっこつけたように見られないか、などと、もうどうしようもなくなってきます。とにかく文章でもって誰かに何かを伝えること、特にそれによって第三者からの評価を受けてしまうことを避け続けた結果、いつまでたっても文章を書くことへの苦手意識が消えることはありませんでした。

この苦手意識の増殖要因となるような直接的な評価を目的とした文章ではなくて、小説という形式をとることで、評価ということを一旦どこかへふっとばし、好きな設定で自由に書けるのではないか、という、極めて単純な思いを発端に、このバトン企画は始まりました。(〇〇賞とかあるし、小説だって評価の対象じゃん!、というツッコミはあると思いますが、そっと目をつむりましょう。)

文章を書くからには、誰かに、何かを伝える、という目的や機能があるかと思います。今回は、複数のメンバーによるバトンという形式を取ったので、内容はもちろんのこと、誰に伝えるか、の部分もメンバーによって変わってくるのではと思っています。

なんとか繋げようとして、「その頃一方…」という便利フレーズが多発する予感がありますが、この便利フレーズでパラレルワールドや、会議室で会計論点について議論している場面やら、グラフィックデザインで1ピクセルの調整をしている場面やら、シャツの着丈を1cm伸ばすかどうか悩んでいる場面など、どんどん、繋いでいきます。もはや繋がっていないのでは、といよいよ混迷の様相を呈してきた場合、目を細くして最終的には心の目で読んでください。

このバトンを実施するにあたり、メンバーと話してみたところ、わたしの予想とは裏腹に、みんな楽しんで参加表明してくれているようなので、しばし安堵しています。ホッ。

みんなの気持ちが変わらないうちに、

位置について、用意、ドン。

(これって誰が言い出したんですかね…)

*本編はこちらから。